裾野で若山牧水顕彰全国大会・きょうゆかりの地ツアー

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近代を代表する歌人若山牧水(一八八五「一九二八年)の偉業をしのぶ「第八回若山牧水顕彰全国大会」が二十二日、裾野市民文化センターで始まった。二十三日まで。全国の顕彰団体などから約八百人が参加し、沼津に居を構えた牧水が好んで訪れた裾野の地で足跡をたどる。
開会式では主催者を代表し、大橋俊二裾野市長が「霊峰富士を仰ぐ裾野市へようこそ。牧水の歌が時代を超えていつまでも受け継がれていくことを祈ります」と歓迎の意を示した。
裾野牧水を語る会の藤岡武雄会長が「富士山と牧水と裾野市」と題して講演し、牧水の高弟であり、親友でもあった同市の農民歌人鈴木秋灯との親交や、富士山への強いこだわりについて作品を通じて解説した。
藤岡会長は、牧水が富士のすそ野の光景をふるさとの"天孫降臨の地"高千穂の高原に例えた
ことに触れ、「原初の自然の姿を求めたのではないか」などと分析した。
パネルディスカッションも行い、牧水の孫の榎本篁子沼津若山牧水記念館館長や牧水の出身地、宮崎県旧東郷町にある若山牧水記念文学館の伊藤一彦館長らが意見を交換した。
大会に先立ち、同センター敷地内の歌碑の前で碑前祭を行い、約四百人が献花して牧水に思いをはせた。秋灯の親族も参列した。二十三日は、牧水が投宿した裾野市須山の清水館などゆかりの地をめぐるツアーを行う。(静新平成19年9月23日(日)朝刊)