石川知事が辞職表明会見 完全開港へ決断
03/25 14:19 (静新webnews)
12c89457.jpg
 石川嘉延知事は25日午後、県庁で会見し、静岡空港の立ち木問題で航空法の高さ制限を超える支障物件を除去するため、地権者が前提条件として求めた辞職要求について「申し入れを受け入れる」と述べ、辞意を表明、完全開港に道筋をつける考えを示した。
 静岡空港の滑走路は2500メートルで建設したが、滑走路西側の制限表面に残る立ち木などが障害となり、300メートル短縮した2200メートルで暫定運用する。短縮工事には1億1000万円の追加支出を行い、当初の3月の開港予定は6月に延期された。
 立ち木などの支障物件が残ったのは測量ミスが原因で、石川知事は昨年末、期末手当(ボーナス)を全額返上したほか、ことし1月には一連の問題の責任を取るとして、自身の給与を3割、3カ月カットする処分を発表した。
 支障物件の除去をめぐっては、石川知事は地権者から同意を得られない場合は、民事訴訟による除去手続きに入る考えを示していた。

「辞職本当なら除去」立ち木地権者が意向
 石川嘉延知事が辞職する意思を固めたことを受け、静岡空港西側の立ち木などの地権者(49)=島田市湯日=は25日午前、「県から正式な内容が出なければ、コメントできない」とした上で、「本当に辞職するのであれば、(立ち木など)支障物件の除去に速やかに応じたい」との考えを示した。
 地権者は「職を辞すことは、知事との直接協議の場でこちらが書面で申し入れたことなので、その環境が整えば、なるべく速やかに対応するつもりだ」と述べ、「県のトップとしては責任を明確にしたことになる」との認識も示した。
 立ち木伐採などの具体的な時期については「現時点では、辞職時期も未定。正式な表明などがあった段階で、どの時期に、どう対応するかなどを判断する」とした。