読解授業充実へ 「言語科」副読本
 沼津市教委 小中学校に配布
d1251469.jpg
 沼津市教委は、子供のコミュニケーション能力向上を図るため二〇〇六年度に導入した「言語科」の副読本を編集・刊行し、このほど市内各小中学校に配布した。市内の教諭が実践した授業例を持ち寄り、吟味して掲載している。来年度から言語科の授業で活用していく。
 沼津市の言語科は「読解」と「言語英語」で、「沼津方式」として注目を集めている。ただ、これまで特定の教科書がなく、現場が手探りで授業を進めてきた。副読本により、各校の読解授業を一層充実させる。
 副読本はA4判カラー刷りで、小学生用は低中高学年それぞれ五十六?、中学生用が全学年共通八十?。前半は「言語英語」、後半を「読解の時間」向けに構成している。全児童生徒用など一万八千六百冊を製作した。
 掲載内容は文章だけでなく、表や図、地図、グラフなどに書かれた事象を深く読み取り、自分の考えを表現させる工夫も凝らした。編集には沼津市に生産拠点を置く図
書印刷のグループ会社で、教科書の編集出版を手掛ける学校図書(東京)の協力も得た。
 工藤達朗教育長は「現場の努力で充実した内容の副読本が完成した。自信を持って授業を進めてもらい、子供たちの読解力を高めてほしい」と話している。
(静新平成21年3月28日(土)朝刊)


(参)静新海野記者署名関連記事です、クリックしてお読み下さい。