地域水域利用推進調整会議 移動勧告、処理へ
 無許可放置船79隻:沼津
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 沼津市の狩野川河口部や沼津港などの公共水域の適正利用を管理者や漁協関係者などで協議する
「沼津地域水域利用推進調整会議」(会長・鈴木好晴副市長)は28日、市役所で本年度の会合を開いた。無許可放置艇について、沼津港や牛臥海岸などに漁船を含む計79隻が係留している現状が報告された。
 沼津土木事務所によると、廃船を含む無許可船は21日現在、沼津港で38隻(内港10・外港28)、静浦漁港で25隻、牛臥海岸で16隻が確認された。船外機がない、穴があいているなどで使用できない廃船は79隻中30隻で、静浦漁港は25隻すべてがこれに該当している。同事務所は「沼津港での無許可船に対する移動催告を本年度中に行う。静浦漁港では廃船の処理にあたりたい」と話した。
 不法係留船が問題となっていた狩野川河口部では一時、300隻を超える船が不法係留されていたが、沼津河川国道事務所の指導により減少し、今年5月にすべて撤去されている。
 意見交換では漁協関係者が「迷惑を掛けて心苦しいが、どこにも行きようがない現状で撤去したとしても、漁業に影響が出てしまう」とし、移動先の早期整備を求めた。
(静新平成21年7月29日(水)朝刊)


船34隻所有者に国交省が戒告書
 狩野川の不法係留
 国交省沼津河川国道事務所は二十日までに、沼津市の狩野川河口部左岸の我入道地区に不法係留している船三十四隻の所有者三十八人に対し、行政代執行法に基づく戒告書を送付した。
 戒告書は、四月二十日までに船を狩野川河口部から撤去することを命じる内容。同事務所は船が撤去されない場合、最後通告となる代執行令書の送付を経て、梅雨の出水期までに行政代執行を実施する構え。
 「我入道の渡し舟」や沼津我入道漁協所属の漁船など県から許可を受けている同地区の二十七隻については、許可条件で増水時は沼津港内港へ移動することとなっていることから、今回は戒告書の送付対象外とした。
(静新平成21年3月21日(土)朝刊)