
さようなら「国電103系」「湘南電車」
高度経済成長期に通勤客の足を支えた国鉄「103系」電車がJRのダイヤ改正に伴い、十七日の運行を最後に首都圏から全廃される。
山手線に一九六三年、黄緑色で初登場。鉄の車体は常磐線では青緑、京浜東北線は青と、塗色を変え次々と国電に導入され、世界最多の約三千五百両が量産された。
八○年ごろ乗務したJR東日本の元車掌(四七)は「当時は高性能の最新型。乗車率は300%で、今では考えられない混雑ぶりだった」と振り返る。
首都圏では、常磐線の一編成だけが運行していたが、この日、最後の電車が上野駅を午前十時十二分に出発。
またオレンジと緑の二色で「湘南電車」と呼ばれ、東海道線の東京?熱海を走る「113系」も引退し、後進のステンレス製新車両に道を譲る。103、113系は都心から姿を消すが、関西や地方では今後も現役として運行を続ける。(静新3月17日夕刊)