沼津市教委・3教育者に「魁光章」
長年の地道な努力を顕彰
沼津市教委は三十日、他の模範になる優れた教育活動を実践している市内の教員らを表彰する「魁光(かいこう)章」の伝達式を市立図書館で開いた。
本年度の受章者は、金岡小栄養士の長谷川啓子さん、原小教諭の土屋正さん、原中教諭の大橋雪子さんの三人。内田文喬教育委員長が表彰状と記念品を授与した。
工藤達朗教育長はそれぞれの受章理由を述べた後、「この章は長年の努力のしるし。一番栄誉ある表彰と位置づけて贈っている」と三人をたたえた。(静新平成19年3月31日(土)朝刊)
「魁光章を受章」(沼朝平成19年4月1日(日)号)
すぐれた教育実践認められる・栄養士と教諭合わせて3人に
市教委は、優れた教育活動実践を行った教諭らを表彰する魁光(かいこう)章の授章式を三十日、市立図書館四階で開いた。二回目となる表彰で、今年は、金岡小主任栄養士の長谷川啓子さん、原小の土屋正教諭、大橋雪子教諭の三人が受章した。
市内の小中高校、養護学校、幼稚園の教諭ら教育にかかわる人を対象としたもので、教委が行う表彰の中で最もランクの高いもの。十七年三月に第1回の授賞を行ったが、昨年度は該当者がなかった。他の模範となる教育実践に取り組んできたと評価された人の功績等を広く知ってもらうことが狙いで、沼津の教育の魁(さきがけ)として高く評価し、光り輝く存在としての功績をたたえるという意味で「魁光章」と名付けられている。
授賞式であいさつした工藤達朗教育長は、「教育委員会ではいろいろな賞を出している。それは褒める意味の賞だが、これは褒める賞ではなく、あえて勲章の『章』を使っている。一過性ではなく長年の努力を印として残すためのもの」と説明。また、「これから(受章者の実績などを)若い先生達に話す機会も設けたいと思っている。教育は大きな変革期にあるからこそ、教職員の方々には研修が必要だ」と話した。
受章した長谷川さんは、給食だよりでの「早寝・早起き・朝ごはん運動」の普及やバイキング給食の実施、学級担任とのチームティーチングなど、子どもに寄り添った栄養指導に日頃から取り組んでいる。学校給食の狙いである心身の健全な発達や好ましい食習慣の形成を図るための努力が評価されるとともに、「おいしい給食」「食べることの大切さ」を目指す姿勢で保護者からの信頼も受けている。
土屋教諭は、学校内外を問わず、あふれる熱意と子どもへの愛情を持ち、教育活動に取り組んできた。特に総合的な学習やPTA活動の推進などを通じて、地域と学校を結ぶために果たしてきた功績は大きいと評価された。また、学級ばかりでなく、学年全体の子どもと強い信頼関係を築き、さらに学年の枠を超えて保護者からの教育相談に真摯(しんし)に取り組み、保護者からの信頼も得た。
大橋教諭は、厳しさの中に温かみのある指導を心掛け、生徒愛に満ちた学年経営を実践。学年主任として抜群の企画力と調整力を発揮し、個々の教員の良さを上手に引き出し、学校活性化の原動力として評価された。また、生徒の興味、関心を高めるための授業の工夫や、「ほめて伸ばす指導」を基本とし、運動に親しむ生徒の育成にも積極的に努めているという。