写真や船体模型思い出に触れる
沼津市西浦で海上レストランとして利用され、6年前に和歌山県沖で沈没した元客船「スカンジナビア」の写真や模型などを集めた回顧展が29日、同市西浦木負の海のステージ・スカンジナビア資料館で始まった。10月31日まで。
湾内に停泊する優美な姿を思い起こさせる写頁や絵画、100分の1の船体模型などスカンジナビアゆかりの約200点を、映像とともに紹介している。
最後の航海日誌やダンスホールの椅子、船内のガラス彫刻の複製など客船時代をしのばせる展示品に加え、約千組のカップルに選ばれた結婚式場やレストランを紹介するパンフレットも並んだ。
前島希久也館長(73)は「伊豆半島のランドマークとして多くの人に親しまれたスカンジナビア。忘れずに思い出を語る機会になれば」と思いを込めた。
スカンジナビアは1927年にスウェーデンで建造された。70年から西浦に係留され、ホテルや海上レストランとして人気を集めた。
スウェーデン企業に売却が決まり、えい航中の2006年9月、和歌山県串本沖に沈んだ。
《静新平成24年9月30日(日)朝刊》