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地域の文化財火災から守れ
沼津大瀬「ビャクシン樹林」住民ら放水訓練

文化財防火デーに先立って、沼津市西浦江梨の大瀬神社で二十日、境内に群生する国指定天然記念物「ビャクシン樹林」の火事を想定した消火訓練(大瀬神社、市教委主催)が行われた。地元住民ら約八十人が参加した。
訓練は同神社境内で観光客が投げ捨てたたばこから出火したとの想定。煙を見つけた住民が社務所に連絡し、神社関係者や住民らでつくる自衛消防隊や大瀬崎商業組合メンバーが可搬ポンプなどで水を掛けた。
駆け付けた消防団十九分団の団員や西浦小少年消防クラブの子ども約二十人も加わって放水した。
訓練に合わせて、同市南消防署西浦分遣所署員は民宿などで消防設備の立ち入り検査を行った。
ビャクシンはヒノキ科の針葉樹。大瀬崎の樹林は自生地としては国内北限で、樹齢千年以上の古木など約百三十本が群生している。明治二十五年、当時の戸田村で発生した山火事が燃え移り、多くのビャクシンが焼失した。
(静新平成20年1月21日(月)朝刊)