労基法違反容疑の工場長ら起訴猶予地検沼津支部が処分
 静岡地検沼津支部は二十三日、中国人技能実習生に対し賃金を直接支払っていなかったとして、労働基準法違反容疑で同支部に書類送検されていた明治ケンコーハム(東京都)と同社三島工場長(五五)、人材派遣会社ネクシオ代表取締役で協同組合SEITO(函南町)の元専務理事を、それぞれ起訴猶予処分とした。
 これまでの調べでは、三島工場長は、明治ケンコーハムがSEITOを通じて受け入れていた中国人技能実習生八人に対し、平成十八年七月十二日から十一月三十日までの間の賃金を直接支払わず、ネクシオと元専務理事が代表を務める有限会社キューズを介して支払い、労基法の「直接払いの原則」に違反したとされる。
(静新平成20年6月24日(火)朝刊)

振り込め420万円被害
沼津の女性
 沼津市内の無職の女性(六七)が二十三日午後、息子を名乗る男から電話を受けて現金四百二十万円をだまし取られたと沼津署に届け出た。同署は振り込め詐欺事件として調べている。
 同署によると、二十日午前十一時ごろ、女性宅に「株に手を出し金が足りなくなった。会社を辞めなければならない」などと、一緒に暮らす息子を装った電話があった。女性は同日午後一時半ごろ、市内二カ所の郵便局の窓口から二百十万円ずつ、も計四百二十万円を振り込んだ。同日夕、帰宅した息子に確認してだまされたことに気付いたという。
(静新平成20年6月24日(火)朝刊)

 設計会社が自己破産
静岡市の耐震強度不足マンション
 静岡市駿河区の分譲マンションの耐震強度不足問題で、建物の設計を担当したサン設計事務所(同区、杉山広代表)が静岡地裁に自己破産を申請し、破産手続きの開始決定を受けたことが二十三日、分かった。一連の問題で経営が悪化するとともに、建築主のTOKAIから損害賠償を求められている民事訴訟でも、すべての責任を回避することは難しいと判断したとみられる。
 帝国データバンク静岡支店によると、決定は九日付。負債総額は約八億七千二百三十万円で、うち約八億五千万円は損害賠償請求額を債務として申し立てた。
 同設計事務所は昭和三十九年六月の設立。各種建築物の設計管理を専門に、自治体や民間企業など幅広く顧客層を開拓し、ピーク時には年間二億円前後の売り上げを計
上した。しかし、設計を請け負った分譲マンションで昨年、耐震強度の不足が発覚して受注が激減。今後の経営回復は見込めず、民事裁判の行方も勘案して事業継続を断念したとみられる。
(静新平成20年6月24日(火)朝刊)