高尾山古墳の検討協へ要望
沼津、3市民団体
沼津市が道路建設のために墳丘取り壊しを伴う発掘調査を決めた高尾山古墳(同市東熊堂)をめぐり、現状保存を求める3市民団体は5日までに、栗原裕康市長が道路建設と古墳保存の両立を探るために設置する検討協議会に関して要望書を同市に提出した。
「高尾山古墳を守る市民の会」「高尾山古墳を考える会」「高尾山古墳の保存を望む会」の代表らが市役所を訪れ、政策企画課秘書室の担当者に要望書を手渡した。現状保存に向けた新案の検討、遺跡保存と開発の両立事例に携わった経験や学識がある人物の参加要請、公開の場での議論などを求めた。
協議会の設置時期について栗原市長は7月21日の定例会見で「お盆明け」と話している。
【静新平成27年8月6日(木)朝刊】
古墳問題考える協議会で要望
保存要望する市民3団体
高尾山古墳の保存要望活動を行っている市民グループ三団体(*)は四日、同古墳に関する協議会に向けての要望書を栗原裕康市長宛てに提出。三団体の代表が代理の職員に手渡した。
都市計画道路沼津南一色線の建設に伴う高尾山古墳の保存問題では、古墳を取り壊しながら進める調査の費用を含む補正予算が市議会を通過したが、栗原市長は調査実施の一時保留と、古墳保存のあり方を再検討する協議会の開催を表明している。
同協議会については、①八月中旬以降に開催、②国や県の関係機関に協力を要請、③中立の学識経験者の参加、④一般傍聴可能、⑤協議会での結論を参考に市長が最終判断をする、などの方向性が示されているが、詳細は、いまだ公表されていない。
三団体による要望の要旨は次の通り。
▽協議会がすべて公開されること。
▽協議会が沼津市の従来の計画だけでなく新たな案についても取り上げられる場になること。
▽重要遺跡の保存と開発行為との両立事例に関する学識経験者を協議会に招くこと。
▽市民の意見も協議内容に反映される運営が行われること。
(*)三団体日高尾山古墳を守る市民の会、高尾山古墳を考える会、高尾山古墳の保存を望む会
【沼朝平成27年8月6日(木)号】