まず地元が意見集約を
沼津市校区統合、教育長答弁
沼津市の奥村篤教育長は7日の市議会11月定例会で、白紙撤回した第一と第二校区の統合問題の今後について、「まずは保護者を交えて地域でしっかりと議論を尽くし、意見を集約していただきたい」と、統合に反対した第二校区の方針がまとまってから検討する考えを示した。梶泰久氏(市民クラブ)の一般質問に答えた。
奥村氏は撤回後の10月下旬から6回にわたり、保護者懇談会を開いたことを明らかにした。小規模校のメリットから現状維持に賛同する意見はあったとしたが、「多くの人から統合後の学校に期待していたとか、これまでの進め方は民主的で、統合を進めてほしかったなど落胆する意見が出た」と第二校区内でさまざまな意見があると述べた。
両校区統合はいったんは合意に至ったが、第二の住民から根強い反対論や慎重論が噴出。第一の住民から「第二のみで議論していた状況に戻してほしい」との申し出があり、市教委が10月に撤回を決めた。
一般質問はこのほか、霞恵介(市民クラブ)、渡部一二実(同)、川口三男(共産党)、山下富美子(未来の風)、江本浩二(同)、梅沢弘(無所属)の各氏も行った。(東部総局・高橋和之)
【静新令和3年12月8日〈水〉朝刊】