災害

第1回沼津市新型コロナウイルス感染症経済対策連絡会

事業者の苦境、各分野で

 新型コロナ感染症経済対策連絡会

 市は、第1回沼津市新型コロナウイルス感染症経済対策連絡会を17日、沼津商工会議所会館大会議室で開いた。「今般の新型コロナウイルスのまん延による経済状況に鑑み、一刻も早い支援策を検討する」ことを目指し、新型コロナウイルス感染症による経済的な影響を把握、分析し、今後の対応策を検討するためのもの。商議所が行ったアンケート調査で「大きなマイナスの影響が出ている」と回答した小売業、宿泊業、飲食業から一部企業の経営者がオブザーバーとして出席した。

2020年04月21日06時15分46秒0001k

 売り上げ激減と雇用維持に

 固資税、家賃、光熱水費の減免希望

 ハローワーク沼津(沼津公共職業安定所)の市川富章所長は「事業所の雇用を維持していかなければならないが、初めて雇用調整助成金を使う企業の人達には最初から説明しなければならない」と説明。窓口対応するのにリーマンショック時と違って新型コロナウイルス感染防止策を講じながらとなり、混雑気味になっていることを示唆した。

 沼津観光協会の高野貴好会長は、新型コロナウイルスの感染が1月終わりごろから日本でも言われ始め、当初はインバウンド(外国人の訪日)に依存した観光業が影響を受けていたが、その後、幅広い業種に拡大した点を指摘。

 「感染拡大を抑えようとすれば、経済活動は停滞するが、今は、とにかく抑える時期。他の市町では56日までの休業に補償するところがあるが、沼津はやらないのか」と尋ねた。

 ワシントン靴店の杉山高明代表取締役は売り上げについて、「3月は50%減少くらいだったが、今月に入って2割とか、限りなくゼロに近い厳しい状況だ」と現状を説明。

 経済上、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が雇用維持のため休業手当に要した費用を助成する雇用調整助成金については、「初めてなので色々調べなければならない」とする一方で、経済対策として「やはり家賃を下げてほしい」と求めた。

 桃中軒の宇野秀彦社長は「ここしばらく、コロナに向き合いながら、どうやって会社を存続させていくか自問自答していた」と言う。

 売り上げは3月に入って対前年で半減し、「今月は15%取れればいいかなという状況。飲食店は、ほぼ同様の傾向だ。本来なら今は歓送迎会などで年間を通じて売り上げが好調な時。我々の業界で15%というのはゼロに近い。営業する意味があるのかという問題に2カ月以上向き合っている状態で、

状況は刻一刻と悪くなっている」。

 また、「人の動きが制限されている中で、売り上げを伸ばしていくのは現実的ではない。従業員11人を守っていくことが事業を継続していくことの大前提だと思っている。雇用を守るにはどうしたらいいのか。雇用調整助成金を使っていく以外にないのではないか」などとした。

 さらに、水道料金の免除を求めるとともに、近隣市町と連携して、電気事業者と話し合い、「電気料金の基本料部分だけでも免除するようにしてもらいたい」「固定資産税の免除の対象は事業用家屋となっているが、土地にも対象を広げてもらいたい。この辺りは痛みを分け合いながらやっていかなければならない。来月、再来月をどうしていくかが死活問題になっている」と主張。

 沼津グランドホテルの小森裕之専務取締役は「宿泊業は、本当にひっ迫している。東日本大震災以上になっており、お願いしたいのは固定資産税の減免。今年度後半から減免していただきたい」と要望。

 また、コロナ終息後、個人旅行が増えてきた際に食事券を配布するなど観光客への効果的な手段が講じられるよう行政と宿泊業界、飲食業界の連携の必要性を挙げた。

 雄大の土屋雄二郎社長は「固定費だけでも大きな金額がかかってくるので、(業務を)やらざるを得ない状況もあってやってきたが、3月終わりごろから(売り上げが)激減している」ことを話した。

 その上で、この地域で一時的に収まっても他の地域から入ってきて再び拡大するなど、感染拡大と終息を繰り返していると、「相当な企業が倒産することもあり得る」との見方を示した。

 さらに、「一番負担が大きいのは家賃。家賃交渉しても、応じてくれる大家さんは(全体の)2割ぐらい。(市が)固定資産税(の減免)ができないとしても、大家さんに(市から)要望を出してもらいたい。個人レベルでは大家さんは応じてくれない。大家さんは(建物建設などに要した自身の)返済スケジュールが滞ると言うが、そこは(行政が)連携した形で対応してもらいたい」などと要望した。

 これら主張や要望などに対して市商工振興課の八木健一課長は、具体的な回答は庁内での検討後になるが、スピード感をもって対応できる支援方法を考えたい、と応じた。

 また、高峯聡一郎副市長は「皆さんから意見をうかがい、我々の想定以上の状況を感じている。(発言のあった民間事業者には)来週、早速ご相談にうかがわせていただく。できるだけスピーディーに対応していくのが重要なこと」だとした。

【沼朝第201072020(令和2)421(火曜日)

台風19号による被害状況を発表した。

台風19号による被害状況を発表した。

住宅浸水164件人的被害なく

 台風19号による損害公共施設、道路にも

 市は15日、同日正午現在における台風19号による被害状況を発表した。

 それによると、人的被害はなく、住家の被害は大平地区の一部ほかで床上浸水39件床下浸水125件を確認しているが、さらにないか引き続き調査を進めている。

 公共建築物は10カ所で被害があり、戸田のゆめとびら船山の屋根の一部が剥離、市立図書館駐輪場の生け垣が全壊、屋内温水プールで外壁の一部剥離と屋内天井のさびの落下、浜水門ではポンプが故障、池田川第2排水機場の屋根、最終処分場の門扉とネットフェンスが破損、黄瀬川公園での浸水被害があった。

 学校施設は20カ所で被害。市立高の床面クロスの剥離、開北小の校舎天井石こうボードの落下、大平小や大岡中で体育館の窓ガラスが割れるなど。

 道路は72カ所で、冠水、倒木、土砂崩れ、カーブミラーの鏡面落下などがあり、農道や林道でも被害が出ている。

 河川は4カ所で、戸田大川の土砂堆積、大平江川のわら堆積など。港湾施設では西浦江梨で護岸石積みの損壊などがあった。

【沼朝令和11017日(木)号】

狩野川台風60年「被災の記憶」

狩野川台風60

夜の大濁流家や人急襲

 19589月に伊豆半島で900人以上の犠牲者を出した狩野川台風襲来から26日で60年を迎える。被災者の体験談や伊豆半島の防災対策の現状、7月上旬にあった西日本豪雨の様子に迫り、防災への課題や教訓を探った。

◇被災の記憶

 「あっという間に腰の高さまで家屋が浸水し、外に出て濁流にのみ込まれた」ー。中学3年生で狩野川台風を経験した山口菊代さん(75)=伊豆の国市御門=は、60年の歳月を経てもいまだに鮮明に残る記憶を振り返る。夜、狩野川が氾濫。「大仁から函南まで流された。意識を失い、多くの遺体と一緒に小学校に並べられました」

 当時、狩野川近くの大仁町(現伊豆の国市)白山堂で伯母と暮らしていた。数カ月前に引っ越してきたばかりで、川の近くに住むことに危機意識はなかった。1958926日のあの日は朝から激しい雨が降っていたが、これまでの台風接近時と同じく「寝ていれば過ぎる」と早々に床に就いていた。

 伯母の叫び声で目を覚まし、着替えをしているうちに畳が浮いた。外に出ると一帯は川と化していた。懸命につかんで登った自宅の前の木は家屋とともに水の勢いで流され、そこではぐれた伯母は帰らぬ人に。濁流の中で橋に激突して気を失い、数㌔先で木に引っかかっていたところを救出された。意識がなく遺体とともに並べられていたが、通っていた中学校の教員が偶然そこにいて山口さんを発見し、手当てを受けて一命を取り留めた。

2018年09月24日14時31分39秒0001kk
2018年09月24日14時31分39秒0001k

 修善寺町(現伊豆市)熊坂で被災した西島萬徳さん(88)は、現在も住む場所にかつて建っていた家が濁流にのまれ、家族7人のうち4人を失った。「玄関に水が入ってくる音が聞こえて間もなく胸の辺りまで水が来た。2階に上がったが家ごと流された」。屋根に乗って流される中、流木にぶつかり、近くの橋まで上がって助かった。

 一緒に流され、函南町で助け出された妻の木久枝さん(83)は、平成最悪の犠牲者を出した7月の西日本豪雨の報道に60年前の記憶を重ねる。「浸水した被災地の映像を見るとあの恐怖が鮮明によみがえる」と目を潤ませる。

 狩野川台風後、付近の狩野川の川幅は倍に広がり、上流の対策も進んだが「何があるか分からない」と西島さんは今も危機感を持ち続ける。情報収集と早い段階での避難という教訓を、これからも体験者として伝えていくつもりだ。

 〈メモ>1958926日、後に狩野川台風と呼ばれる台風22号が伊豆半島に接近した。午後から夜にかけて豪雨となり、午後8時ごろからは狩野川上流一帯で1時間に80120㍉の雨が降って各地で山崩れが起きた。多量の土砂と流木が川に集中して各所にダムが形成され、これが決壊して波状的に大洪水が発生。午後950分ごろの修善寺橋の倒壊では、一気に流れ出した大量の水が熊坂地区や白山堂地区をはじめとする集落を襲い、壊滅的な被害を与えた。狩野川流域の現在の伊豆市、伊豆の国市、函南町で死者・行方不明者853人。伊東市や熱海市などでも犠牲者が出た。

【静新平成30922日(土)朝刊】

沼津で冠水事故防止対策会議(あとの祭り会議?)

危機管理体制を再構築

沼津で冠水事故防止対策会議

 県、市、警察連携強化へ
2015年09月26日05時42分55秒0001 

 沼津署は25日、今月上旬の豪雨で沼津市内の道路が冠水し、乗用車数台が水没する被害が発生したことなどを受け、市や県の担当者を招き、「冠水事故防止対策会議」を同署で開いた。

 災害に迅速で的確な対応ができるよう関係機関の連携強化を目的にした会議で、県沼津土木事務所、市、市消防本部の担当職員と同署貝ら計約20人が参加した。92日の豪雨で、どのような現場対応に当たったかを報告し合った後、「現場に先着した人から、現場の状況や救助の経過などの情報がほしい」「横の連携を強化し、情報を共有することが必須」などと活発に意見を交わした。

 森田幸光署長は「自然災害は市民生活に影響する。危機管理体制を再構築し、連携を強化することが必要」と呼び掛けた。

【静新平成27926()朝刊】

2015年09月03日05時11分41秒0005
 
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台風18号で商店街アーケード天井が落下

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