沼津市の第二中学校区意識調査
PTA実施市教委が報告
昨年10月、住民の反対で白紙となった沼津市の第一と第二中学校区の統合について、第二中学校区のPTAが主体となって保護者を対象に意識調査を行っていたことが、7日の市議会文教産業委員会明らかになった。市教委が報告し、統合に賛成との回答は73%に上り、村篤教育長は意見形成の途中で推移を見守るとした上で「大変な関心を持っていることした。
調査は昨年11月29日から12月7日まで、第二中学校区3校(第二中、第二小、千本小)に通っている児童生徒を持つ257世帯を対象に実施。238世帯から回答があり、結果が今年2月15日に3校のPTA会長と校長の連名で市教委に提出された。
設間では統合への賛否と、望ましい統合の形、第二中学校区に学校を残すべきかを取り上げた。統合反対は8%にとどまり、「分からない」は20%。統合の形は両学区の小学校3校(第一、第二、千本)と、中学校2校(第一、第二)が49%で最多となり、全5校統合が23%で続いた。一方で、「避難所として必要」などの理由から40%の人が第二中学校区に学校を残すべきとした。
市教委によると、4月から第二中、第二小、千本小の全てで1年生は1学級のみで、小学校2校は1学級の上限35人の半分以下になる。小規模校のデメリットを緩和できるよう学校間交流などを進め、環境整備と教育の質の維持に努める。
奥村教育長は昨年の白紙撤回を教訓として「まずは地元で意見集約を」との姿勢を示し 「決して丸投げではない。地域全体で議論が深まり、集約された意見に基づいてできる限りの支援をする」とした。
(東部総局・高橋和之)
【静新令和4年3月8日(火)朝刊】