料亭開花の表看板の署名「薬王山閑士日英」一考
創業百二十余年の割烹開花が歴史を閉じる。
開花は明治二十六年、沼津御用邸が造営された年の創業です。
明治、大正、昭和、平成と沼津の町の老舗料亭として繁盛して参りましたが、
平成二十七年八月三十日をもって割烹料料亭の幕を閉じました。
本光寺光顕上人はご近所の開花が本町に在った頃より贔屓になされ、
昭和二十六年旭町に移り、昭和五十三年、現在の建物が新築した折り、
それまでのご縁からか、表玄関の大看板に「開花」の書を贈った。
その看板の左下には「薬王山閑士日英」の署名、落款が押されている。
何か単に大老舗の料亭の閉店と云われる以上に寂しい思いが致します。
記 平成27年9月1日 本光寺壇信徒 長谷川 徹
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